
感想
一年で億り人になる方法の一つの方法として、借り入れからの現物投資(不動産投資等)の運営を上げている。つまり、今持っていない借りられるお金の最大限を借り、そのお金を不動産投資で運用するという方法である。
構成としては、テクニカルな金融の部分と完全に自己啓発っぽい感じのメンタル面が書いてあった。自己啓発よりは、現実的な手段の一つとして知りたかったので興味本位で買った。いかんせん、この方法を一人で実現できるような人間は、1%もいないのでほとんど参考にならない。
というのも、テクニカルな金融の部分の大まかな流れとしては、借り入れ経路が明確に示せる法人を立ち上げ、その借り入れたお金を自分が判断した不動産で運用するという多面的な知識と一人でやっていては参ってしまいそうな計画だからである。金融の知識を持ち合わせておきながら、自分自身で不動産の見極めをしないといけない時点でかなりの労力を要する。桃太郎オフィスを見れば、不動産で失敗した残骸のような人間が山のようにいる。
また、メンタル面はお得意の今の資産家は時間を大切にするとか、いつでもそれに対価を支払う価値があるのか見極めているとか、とても人柄が良いとか書いてある。この点に関して、おおよそ経験したことと一致する。つまり、資産を持ってそうな人は明らかに洗練されている。一緒にいるだけで、場が温かくなりポジティブな空気が流れる。つまり、一緒にいるだけで人を幸せにできるような力を持ち合わせており、それが対価として金銭に変換されているだけである。お金を持っているから幸せだという、因果もあるかもしれないが、人を幸せにする能力が高いからお金を持っているという因果の方が正しいと思う。
本書を実行できるターゲットになるのは、すでに人脈も金銭的な余裕が十分にあり、その上で時間がある有産階級のような人間しかいない。いかにも頭の悪そうな人が感情に釣られてきそうなタイトルである。余剰資産でこういう無意味な本を出品するのはいかがなものかと思うが、マーケティング戦略は完璧だと思う。消費者金融系企業のそこに愛があるとかないとか言ってるCMやれの字を言いまくるCMとよく似た構図だと思い、